ALINCO 電源 DM-330MV修理 (MOSFET Version) [雑記]
ジャンクのDM-330MVを入手して、修理してみました。
(不良症状)
電源を入れてみると電圧が4Vくらい出ていますが、電圧調整つまみを回しても電圧が
上がりません。また、電圧を上げようとするとPRORECTの赤LEDが点灯します。
(Web検索)
Webを検索してみると、SW Trの破壊例などが出ていました。また、回路図や
サービスマニュアルをネット経由で入手できました。
(内部点検)
内部を見るとSW Trが回路図では2SC4157となっていますが、実機はMOSFETが
使われていました。ルネサスのRJK4518が使われていました。N channel
MOSFET 450V 39A というSpecです。海外のWebの情報では、26N50という
MOSFET(500V 26A)が使われている例もあるようです。
目視では、MOSFETに破壊跡はありませんでした。MOSFETを2つ(Q1,Q2)を外して
確認したところ、D-S間がほぼショート状態になっていました。
(修理)
入手できるRJK4518に近いSpecのMOSFETを探しました。サトー電気で入手でき
る 2SK3907 (500V 23A /@600円) を使うことにしました。
MOSFETを交換したところ、正常に動作するようになったようです。電圧調整
ボリュームセンター時の電圧が13.8Vになっていなかったため、半固定抵抗VR6
で再調整しました。
(動作確認)
30Aまで流せる負荷はありませんが、HFの無線機(50W)をダミーロードで送信状態
にして、約12Aの電流を5分間程度流してみた状態では、問題はなさそうです。
HF無線機用の電源として使う予定です。
この電源は、小型で大電流が取り出せるため、無線機用以外の用途でも使われているようです。
(ラジコン等のバッテリー充電等?) 100Wクラスの無線機での使用より過酷な使われ方で
不良になる場合があるのかもしれません。そのためか、「無線機用」というシールが貼ってあり
ました。(以前は、貼っていなかったように思います。)
この記事は、修理を勧めるものではありません。電気機器の故障は、いろいろな原因による
ものがあり、上記の方法で直せるとは限りません。